洗濯機の引越し方法や準備~設置&注意点

洗濯機の引越しでやる事は水抜きと、設置先の確認、そして運搬後の動作確認のみです。一通りチェックして下さい。

洗濯機の水抜き方法


引越し作業時は何かとあわただしくなりますが、まず水が出てくる可能性がある家電については、事前に水抜きの作業が必要になります。
洗濯機のタイプは主に縦型の全自動洗濯機か、ドラム式の全自動洗濯機になりますが、それぞれ水抜きの方法が異なります。
両方とも水抜きの際に用意するものは雑巾、もしくは不要となったタオルと、出てきた水を受けるためのバケツや洗面器です。

①縦型式の水抜き方法

縦型洗濯機の水抜き方法は、

  1. 洗濯機につながれている水道の栓を停めて、洗濯機の蓋を閉じて電源を入れます。
  2. その後いつも洗濯機を使用するように、適当な水量ボタンを押して洗濯機を動かします。
  3. すると蛇口とそのホースの間に残っている水が洗濯機の中に入っていきます。
  4. 10秒以上洗濯機を動かしたら洗濯機を止めます。
  5. それから蛇口の給水ホースを外して、中に残っている水を洗面器に入れて出しましょう。
  6. 吸水ホースの次は排水ホースの水抜きです。
  7. 洗濯機の蓋を閉めて脱水ボタンを押してしばらく脱水を行います。
  8. 次に排水から排水ホースを抜くのですが、この時に水が飛び出る可能性があるため、周りにタオルを敷いて慎重にホースを外して、中に残っている水を抜いていきます。

水抜きはこれで完了です。

②ドラム式の水抜き方法


ドラム式洗濯機の場合も基本的には水抜きの方法は縦型洗濯機と同じなのですが、吸水ホースと排水ホース以外にも水抜きが必要な箇所が出てきます。
それが糸くずフィルターです。
乾燥機能を持ちあわせているドラム式洗濯機には糸くずフィルターが取り付けられており、そこに水が溜まっていることがあります。
脱水運転を行った後で糸くずフィルターの蓋をあけて、中に残っている水を洗面器などで受けます。
水抜きが済めば準備はこれで完了です。後は当日に業者に梱包をお任せして運搬してもらいましょう。

 

設置先の確認と接続方法

①設置場所と防水パン

洗濯機を設置する場所は、側面と後方には1センチ以上の余裕を取るようにします。
上方は、ドラム式と全自動で必要なサイズが違ってきますので、あらかじめきちんと確認することが必要です。

 

また、引越し先によって、あらかじめ防止パンが付いているところと付いていないところがあります。
水を大量に使う洗濯機はつねに水がはねたりこぼれたりするものです。
床を傷めないためにも、もし、引越し先にない場合は防水パンは用意しておくようにしましょう。(amazonやホームセンターで簡易式であれば2000円程度で販売されています。)

 

②ホースの接続

  1. 次に、洗濯機の底に収納されているホースを取り出し、ホースの先を排水口につなぎます。
  2. この時、排水口にホースのサイズがピッタリ合えば問題ありませんが、合わない場合も多く、その際はエルボという部品を使います。
    (エルボとはL字型の部品で、単品で買うこともできますが、もともと使っていた洗濯機に付いていれば捨てずに再利用しましょう。)
  3. ホースを取り付けたら洗濯機に付いている水準器を見て洗濯機が水平に置けているか確認します。
  4. 最後に、壁にある水道用のコンセントに給水ホースをつなぎます。
  5. ホースをつないでからレバーを『閉』から『開』にします。
  6. 水栓にホースをつなぐこともできます。
  7. この際、4カ所のネジをきちんと止めることが大切です。

③アースの接地

洗濯機には必ずアースという緑色のコードが付いています。
もともとは、漏電ブレーカーが設置していなかった時代に危険性を回避するためにアースが必要でした。
でも、最近はほとんどの住宅に漏電ブレーカーが設置されており、家電製品も電気が漏れないような作りに進化しています。

 

しかし、引越し元でアースを設置していたのであれば、同様に行って下さい。
また、洗濯機の設置場所近くにアースを取る場所が無い場合は、接地工事に資格が必要なため、電気店にお任せしてしまいしょう。
動作させ水漏れが無いかを確認したら完了です。

 

もしも壊れていた場合は?


洗濯機は精密機器ですし、運搬中や設置時の扱い方によっては壊れる可能性が十分考えられます。
調子が悪くなった、または故障のような症状が見られるなど、不具合が見つかったら、まずは引越し業者に連絡を取ります。
引越し業者のほとんどが、そういった時の事故に対応できるように保険に加入しています。

 

また、修理に対して曖昧な返事をされた場合では、
現在使用している洗濯機の製造販売しているメーカーでの点検、もしくは最寄りの家電店で点検依頼を行って下さい。
メーカ点検は故障や不具合の原因を確かめるためです。

 

引越し業者は、家電メーカーではありませんので、洗濯機の構造や故障の原因について特定するのは難しくなります。
メーカーの修理担当の方に洗濯機の状況を確認してもらい、その修理の原因についてチェックしてもらいます。

 

また、メーカーの保証は1年間しかついていないのですが、最近は家電量販店が独自の保証サービスを付けています。
ただし、メーカ保証は通常利用時のみに適用され、運搬時の故障はサポート外になる事が多い為、
修理費用が有料になる場合では、引越し業者の保険に頼るしか方法がありません。

 

また、保険を利用して修理する場合は、必ず、引越し業者が委託している保険会社のスタッフに事前に現物を見てもらい、写真を撮ってもらう必要があります。
こちらで勝手に直してしまい、後になってから、かかった修理費の請求はできない為、ご注意ください。
(引越し保険に限らずどのような保険でもこのようなシステムになっています。)
点検で故障や不具合の原因が引越しと関連性があることがわかった時は引越保険もしくは直接業者の実費により対応してもらう事になります。

 

横向き運搬が禁止の理由(自力引越しの方向け)


洗濯機を運搬するときは、横に倒したほうが運搬しやすい、またトラックに積むときも横向きのまま運搬すると作業が行いやすいことがありますが、洗濯機に関しては横向きの運搬は避けるようにしましょう。
(冷蔵庫も横向きや横積みはダメです。)

 

二層式は頑丈ですが、縦型の全自動式洗濯機やドラム式洗濯機は、私たちが思っている以上にデリケートな構造になっています。

 

全自動洗濯機の場合は、ドラムが内部に釣り下がった状態になっているのですが、それを横向きにしてしまうことで内部のパーツが壊れる、外れるといったリスクが高まるのです。

 

また内部の回転軸がずれてしまって、正常に回転しなくなる可能性もあります。

 

ドラム式は運搬時に専用の固定ネジでドラムをしっかりと固定してから運搬を行いますが、それでも横向きに運搬してしまうと縦型洗濯機と同じように故障の可能性を高めてしまうので、縦向きに運搬するようにしましょう。

(動作前には固定ネジを外した事を確認して下さい。)

 

通常、立てたまま使用する製品は横の衝撃に弱く、運送時に大きな横揺れなどの衝撃を受けてしまうと、故障してしまう可能性が十分考えられるためです。
それを知らずに自力で運搬しようとすると、洗濯機を故障させることにもなりかねません。

 

引越し料金節約のために業者を使わない方もいますが、きちんとした方法で運ばないと却って費用が高くつくこともありますので、注意して運搬する必要があります。
費用面の問題であれば、この機会に一括見積もりで安い業者を見つけてしまいましょう。
引越し業者や専門の業者に任せておけば安心ですし、洗濯機が故障するような危険性も大きく回避できます。